クライアント
Cisco Systemsは、コンピュータネットワーキングにおける世界的リーダーです。同社社長兼最高経営責任者の(CEO)のJohn Chambersは、「顧客満足度は当社の核心です」としています。ブリュッセルにあるThe Cisco Technical Assistance Centre(以下、TAC)では、欧州、中東、アフリカから寄せられる何千もの問合せに、受賞歴を誇るアフターサービスで対応し、世界各地のタイムゾーン支援も行っています。最も 複雑なケースを処理する250名のTACエンジニアは、同社の中でも非常に優れた人材です。
課題
ドットコムバブル崩壊後も、同社のセールス、顧客基準、期待値は高まり続けました。テクニカルサポートディレクターのFrank Van Steenwinkelは、「市場が低迷している時こそ、従業員に目を向けなければなりません。トレーニングは重要です。他社は人員削減を行う一方、トレーニングの実施は、競合他社との圧倒的な差別化を図るための、戦略的要素だと当社は考えています」と述べています。TACが処理する複雑な問題の大部分は、これまでに確認されたことがなく、ネットワークの停止時間が刻々と経過するに連れて、損失がかさむことから、その多くは早急に処理を行わなければなりません。同氏はこのような課題を解決し、パフォーマンスを大幅に向上させるプログラムを求めていました。
ソリューション
KT-ITSMWは、その確かな成功実績をもとに、ソリューションを提供しました。当初14名のTACエンジニアが、KT-ITSMWプログラム・リーダー(PL)の認定を受けました。このチームは、200名のTACエンジニア達に、 実践的な分析とコミュニケーションスキルを提供し、業務関連のコーチングを行い、新たなアプローチを導入する上で、管理チームがその作業環境に適応できるよう取り組みました。顧客とのやり取りの大半がメールやチャットで行われるため、オンライン上でのコミュニケーションは、重要なスキルセットです。ケプナートリゴーは、ソーシャルメディアのタイムライン、相手の主張を認めた上で、自身の意見を主張するコミュニケーション、顧客中心の言動など、電子コミュニケーションについて、同社に助言を行いました。
成果
KT-ITSMWのクリティカルシンキングを基本とするアプローチは、TACエンジニアが特殊で複雑な問題を迅速に解決するのに役立ちました。カスタマーサービスのバックログは、月当たり80から20に減少し、ストレスを軽減し、仕事への満足度を高めました。平均処理時間は58%に低下し、欧州、中東・アフリカ地域のTACは、同社全体のアフターサービスサポート満足度において、過去最高を記録しました。
「KT-ITSMWのプロセスを利用する ことで、カスタマー関連の問題を迅 速に解決することができるようにな りました。それにより、バックログ は65%以上削減しました。」- Rik Boven、Ciscoカスタマーサポートエンジニア