クライアント
ドイツの大手銀行のグループ・テクノロジー・アンド・オペレーション(GTO)部門のグローバル・プロブレム・マネージメント・チームは、ITインフラストラクチャとアプリケーション・サポートを提供しています。
課題
2010年にグローバルなトラブル・マネジメント・チームが設立された後、GTOはトラブル・マネージャーが根本原因分析(RCA)セッションで使用するアプローチに一貫性がないことから、問題解決プロセスの標準化を求めていました。RCAには共通の構造やフォーマットがなく、問題の性質や目的について混乱が生じていました。
ソリューション
ケプナー・トリゴー(KT)は、GTOと問題管理チームと協力して、問題管理の効率と効果を変革するプログラムを設計、実施しました。KTと問題管理チームは、バリューストリームマッピングを用いて、貴重な時間を費やしている初期調査と是正措置の段階でのボトルネックを特定しました。このプログラムではまず、LEANアプローチを用いて無駄を省き、冗長性を減らし、プロセスに自動化を加えることで、問題管理プロセスの効率を高めることに重点を置きました。従来プロブレム・マネージャーが行っていた多くのサポート機能を管理するために、Problem Analystというサポートロールが作成されました。
サービスリクエストは、エンジニアからエンジニアへと最大限の効率で受け渡され、エンジニアは最も困難な問題を解決するための体系的なプロセスを持っています。-IT部門のカスタマーサポートリーダー
この変革の最後の部分では、KTの思考プロセスを問題の調査に導入することで、問題調査の質の向上に取り組みました。構造化されたKTアプローチは、GTOとその顧客に一貫性をもたらし、目標設定と根本原因分析の実行を明確にしました。問題調査を改善する上で重要なのは、ServiceNowのプラグインを作成し、ServiceNow Problem Managementサポートツール内にKTプロセスを成文化したことです。
KTプロセスを使用した場合、半分の時間でお客様の問題を解決することができました。-ハードウェア/ソフトウェアコンピュータ会社、グローバルプログラムマネージャー兼シックスシグマブラックベルト
私のバックログは65%以上も削減されました。他のお客様の問題にもっと時間を使えるようになりました。- カスタマーサポートエンジニア
成果
この変革プログラムにより、初年度は60%、次年度は55%のインシデントが削減されました。また、2011年には、Pink Elephant ITIL Project of the Yearを受賞しました。
プロブレム・マネジャーは、特定のビジネスラインに配属され、テクノロジーとアプリケーションに対する幅広い理解を得ることができました。GTOは、品質、遅延、一貫性に焦点を当てたプロブレム・マネジメント・プロセスの全体的なガバナンスを改善し、KT-Problem Managementのトレーニングを受けたプロブレム・マネジャー達は、一貫性のある、証拠に基づく問題分析の基盤を手に入れました。
スコアカード
- 40% 問題解決までの平均時間の短縮
- 39% 問題担当者の全体的な生産性の向上
- 55% 問題記録の平均長さの減少
- 59%の期限切れタスクの総バックログの削減